技術向上の取り組み

ソリューション・ラボ・ジャパンで年2回行っている、社内勉強会です。

過去の開催レポート一覧

社内勉強会:2022年12月23日開催レポート

ソリューション・ラボ・ジャパンで年2回行っている、社内勉強会です。部署や個人が持つ技術ノウハウや案件を通じて得た知見などを、発表を通じて参加者全員に共有することで、全社的な技術向上に努めています。 今年度は、Zoomを活用したオンラインと、2022年4月より新たにオフィスに解放されたオープンスペースからの発信のハイブリッド形式で開催いたしました。

当日のプログラム

  • 各発表に質疑応答時間を含む

発表内容

RDiとGitを使用したRPGソースバージョン管理

ソリューション事業部 T.S 入社17年目 50代 男性エンジニア

T.S はRDiとGitを使用したRPGソースのバージョン管理方法について調査した結果を発表しました。
RPGプログラムのライフサイクルは非常に長いにもかかわらず、ソースコードのバージョン管理が適切に行われておらず、問題となっていたため、現在最もメジャーなバージョン管理ツールであるGitが活用できないかと考え、調査しました。
調査の結果、残念ながらRDiの機能では運用の手間が増えることが予想されたため、新規開発時では問題なさそうですが、既存のシステムでは課題が多い、という結論にとどまりました。
しかし、IBMは2022年春にMerlinと呼ばれる新しい統合開発環境を発表しており、こちらはRDiと比較して自動化が進んでいるようなので、こちらの検証を今後の課題として取り組むことを予告して、発表を終えました。

IBMコミュニティ:IBMiバーチャルサーバーの取組み

ソリューション事業統括 T.B. 入社3年目 60代 男性エンジニア

昨年12月の技術発表会ではIBMiのクラウドサービスであるIBM Power VS(以下PVS)の概要をご紹介させていただきました。
今回はそのバックアップ運用にテーマを絞ってお話していただきました。

PVSが開始されて3年になりますが、正直言って本番稼働している事例が少なく、なかなか普及していないというのが実感です。
今年、IBMコミュニティの「IBM PowerVSの効果的活用」というテーマのWGに参加し、そこでPVSは普及の阻害要因についてディスカッションする機会がありました。

ナレッジの少なさ、ネットワーク環境やサポート体制への不安などいくつかの要因が挙げられましたが、その中の一つとして、日常のバックアップ運用への不安というのが挙げられました。

通常、クラウドサービスでは物理テープ装置がサポートされていないため、代替手段について十分に検討で今回PVSという手法を検証しました。

検証にあたって具体的な数値目標を掲げてPVS上でバックアップの検証を実施、実運用の可能性について検討をした結果、課題はありますが、PVSでのバックアップ運用は十分可能ということで発表を終えました。

画像Diffツール作ってみた

ソリューション事業部 M.N 入社5年目 20代 女性エンジニア

発表者M.Nは普段iOSアプリ開発業務の保守をしています。

保守業務を行う中で

  • 修正前、修正後のスマホ画像の差分確認
  • 最新のOS、旧OSのスマホ画像の差分確認

はこれまで目視で行っており、これによる確認漏れによる手戻りが何回か発生していました。
そこで、プログラムで自動で画像差分ができないかを考えました。
画像差分ツールはいくつかありますが、

  • スマホのステータスバーを踏まえたうえでの差分取得
  • 特徴点マッチングおよび透視変換
  • フォルダの中にある画像を名前順に上から下まで差分取得

ができるツールは存在しておりません。
そのため、pythonを活用しGUIツールを作成しました。
できることとしては下記の通りです。

  • 指定された2つの画像差分取得
  • 指定された2つのフォルダ内のすべての画像差分取得
  • スマホのステータスバーがある場合はチェックを付けるとステータスバー分を切り取りしたうえで差分取得
  • サイズが異なる場合でも特徴点マッチングを行い透視変換を行った上で差分取得

上記より、このツールが特化する場面は

  • スマホ画像の差分取得
  • サイズの異なる画像の差分取得
  • 複数枚の画像の差分取得

になります。
こちらをチーム内に共有したところチーム内で評判が良く、他チームでも需要があり使われているそうです。
また、今のところこちらのツールの導入により、確認漏れが防げているそうです。
今後の展望として、

  • PDF差分確認
  • UIの改善
  • 要望対応

を行っていく予定であり、要望はどんどん欲しいため
今回作成したツールの実行ファイルを全体に共有し、発表を締めくくりました。

アジャイルタスク活動報告

ソリューション事業部 N. A 入社3年目 50代 男性エンジニア

発表者N.Aは社内タスクとして、アジャイル開発の習得、推進を行っています。今期の活動をまとめて発表しました。下記の3点です。

  • アジャイル開発のPJ適用
  • アジャイルサムライ 読書会開催
  • ナレッジモール研究会参加

アジャイル開発のPJ適用実績は残念ながらありませんが、過去PJの実施結果をもとにガイド資料を作成しました。ガイドのブラッシュアップとPJ適用を目指します。

アジャイルサムライ読書会は、タスクメンバが企画・主催しました。
参加いただいた方からも好評で社内周知に貢献できたと考えます。また、「勉強会開催」のきっかけとなっていくことも期待しています。

最後に、ナレッジモール研究会に参加した活動の報告を行いました。
アジャイル開発のスキル向上を目指すための学習方法がテーマです。
トップダウン(講師が話す、受講者が聞く)ではなく、相互に話し合いをしながら進めると、より効果が見込めるという結果でした。先の読書会がモデルになると考えています。

今後も習得・促進することとし、発表を終えました。

ローコードビジネスモデル研究会 顧客ワーキンググループ成果発表

ソリューション事業部 K.H 入社3年目 50代 男性エンジニア

K.Hは、ローコードビジネスモデル研究会への参画結果として、顧客ワーキンググループでの成果発表を行った。
研究会成果発表の前に、ローコード開発の位置づけやintra-martの概要説明を行いました。
その後、ローコードビジネスモデル研究会の概要や、他のワーキンググループの成果物を発表し、顧客ワーキンググループの成果物としてローコード開発の内製化支援の提案書について発表を行いました。
今後もローコードビジネスモデル研究会への参加を継続しintra-martビジネスを推進していきます。

SLJMESのご紹介

ソリューション事業部 S.A 入社7年目 20代 女性エンジニア

ソリューション事業部 H.Y 入社5年目 20代 女性エンジニア

発表者S.AとH.Yは、社内タスクとして取り組んでいるSLJMESについて発表しました。

SLJMESについて取り組むことになった背景として、複数の製造業のお客様から生産状況についての可視化や作業指示書などのペーパーレス化についてご要望があったため、これらの課題が解決することができるシステムの検討を進めてきました。
SLJMESはintra-martのIM-BloomMakerで実装されており、基幹システム(今回はR-PiCSを想定)と連携し、下記のような機能が備わっています。

  • 基幹システムとのI/F(CSVファイルのI/O)
  • 作業指示書照会
  • 着手完了日時・完成数・失敗数の登録
  • 予実の時間割出力(Excel)

今後の展望としては下記に取り組んでいく予定となっております。

  • 今回のデモでは基幹システムをR-PiCSとしていましたが、お客様の既存基幹システムとの連携可能にする
  • ウェアラブルデバイスでの実績データ収集
  • Web画面上でガントチャート(時間割)を表示
  • クラウド環境での提供を検討

MESとOTについて

ソリューション事業部 Y.M 入社2年目 50代 男性エンジニア

ソリューション事業部 Y.M 入社7年目 20代 男性エンジニア

ソリューション事業部 R.M 入社2年目 20代 男性エンジニア

今回も前回に引続きMESのお話をさせて頂きました。
何故、今回もMES?とお思いかもしれませんが今製造業において、とても重要なツールなので再度ご紹介させて頂いた次第です。

まずは世界デジタル競争ランキングのお話をさせて頂きました。
現在、日本は4年連続順位を落としており

  • 63ヵ国中29位であったこと
  • 「デジタル・技術スキル」、「ビッグデータやデータ分析の活用」といったDXに欠かせない分野における順位が特に低い評価であること

をお伝えさせて頂きました。

そこでいかにデジタル技術を向上させるか
経済産業省が毎年発行している「ものづくり白書」にてデジタル技術を向上させるツールとして“5G”と“MES”が提案されていたことは、ご承知の通りかと思います。

そのMESを有効活用した、製造自働化、搬送自働化等を実現するにあたり、またOT (Operational Technology)も必須機能であり、ITとOTを融合することにより、究極の製造方法としてのマスカスタマイゼーション(顧客の個別ニーズに合わせた製品を作成)が実現可能になります。

ですので、今回のテーマは前回説明出来なかった「OT(Operational Technology)」を中心にお話させて頂きました。
まとめますと大きく下記2点になります。

①OT(Operational Technology)とは

  • 装置制御器(PLC)
    主に製造業の装置などの制御に使用されるコントローラでデータを収集したりする。
    工場の自働化を実現するために必須の機器。
  • 通信(OPC UA)
    産業オートメーション業界で、安全で信頼性あるデータ交換を行うために策定された、オープンな国際標準規格。
    インダストリー4.0の標準通信として推奨。
  • ラズパイ(安価なセンサー)を使用した実証実験
    古いPLC装置にはI/F機能がない場合があり、ラズパイにて数値認識と自動入力。

②当社のMES導入支援事例(大手A社)

  • 課題(各拠点独自システムで水平展開の限界(属人化・連携複雑化等))に対する解決策(システム共通化を行うことでの容易な水平展開(非属人化、シンプルな連携等))を採用した
  • Apriso(MESパッケージ)のローコード開発機能を利用して、自社向け用に開発を行った(当社参加)
  • 今回Aprisoを採用した理由として、ベストプラクティスの展開、ユーザレベルでのカスタマイズが容易であることから製造の継続的な改善アプローチが可能と判断して採用に至った。

少ない時間の中、多くはお話出来ませんでしたが
MESが製造業のシステムとして、とても重要なシステムだと再認識頂けたかと思います。

我々は現在そのMESサービス提供に取り組んでおりますが製造業のデジタル化は特に急速に進化しており今後GX(グリーントランスフォーメーション)及びデジタルファブリケーション等が製造業の在り方を一気に変えるかもしれません。
我々のIT業界は常にリスキリングしなければいけない立場にあることを再認識させられた次第であります。

RPA×ワークフローシステム 開発プロジェクト報告

ソリューション事業部 M.I 入社4年目 20代 男性エンジニア

ソリューション事業部 R.Y 入社4年目 20代 女性エンジニア

ソリューション事業部 S.M 入社14年目 30代 男性マネージャー

ソリューション事業部 S.S 入社25年目 40代 男性マネージャー

M.I とR.Yはお客様先で導入されているRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とワークフローシステムを使ったペーパーレス化プロジェクトの報告を行いました。
具体的には、PDF形式で出力される帳票の押印をする業務を、ワークフローシステムに移行し申請操作を自動化する取り組みです。

プロジェクトを進めるにあたって、品質面でRPAの処理速度を一定水準に保つ必要がありました。そのことからお客様先の本番環境情報を用いた事前調整とテストを行う課題が発生しました。

R.Yはテスト方法をお客様のシステム部門と調整を行い課題を解消することが出来たことを報告、現在は営業部署4拠点で利用頂いている状況を説明しました。
またお客様先以外でも似たシステムを構築できるかを今後の展望として述べ発表を終えました。

技術発表会を終えた社員の声

1.RDiとGitを使用したRPGソースバージョン管理

今回の発表は1番手ということもあって、ちょっと時間を気にして急いで話してしまったかなと、また、発表資料ももう少しシンプルにまとめればよかったなと。
しかし、結果として表彰いただけたのは、テーマに対して興味がある人が多かったためではないかと思っています。
今後もみなさんの役に立つ技術情報の発信を続けたいと思います。

ソリューション事業部 T.S 入社17年目
50代 男性エンジニア

3.画像Diffツール作ってみた

発表を行うにあたり、メンバーのサポートをいただきながら一か月前から作業計画を練りました。
構成決めやリハーサルを行うことで以前技術発表会で発表した時より、相手に分かりやすい発表を行えました。
今回は業務の中で使えるツールについて発表しましたが、他の発表を聞いて、お客様のニーズを意識されている発表が多いと感じました。
そのため、次回発表時はお客様のニーズを意識した発表をしていきたいです。

ソリューション事業部 M.N 入社5年目
20代 女性エンジニア

8.RPA×ワークフローシステム 開発プロジェクト報告

お客様先での成果を社内にアピールでき、良い機会となったと思います。
インパクトのある発表もあり、自身の業務ではなじみのない技術に刺激を受けました。
また今回は2回目の技術発表会での発表でしたが、オンラインでの発表だったため参加者の方々の反応がわからないところにもどかしさを感じました。
また発表の機会があれば次回は対面で参加したいと思います。

ソリューション事業部 R.Y 入社4年目
20代 女性エンジニア

過去の開催レポート一覧