技術向上の取り組み

ソリューション・ラボ・ジャパンで年2回行っている、社内勉強会です。

過去の開催レポート一覧

社内勉強会:2017年度6月開催レポート

当日のプログラム

  • 各発表に質疑応答時間含む

発表内容

事業部長タイム

事業部長 森原 達夫

技術発表会は、事業部長・森原のあいさつからスタート。
ソリューション・ラボ・ジャパン、そしてソリューション事業部の理念をあらためて振り返り、27期事業計画の基本活動方針のひとつである「外部との関わりを強く持つ」という項目を解説しました。「さまざまな案件・ご相談の機会が増えてきていますが、これは営業マンだけではなく、開発部メンバーとお客さまとの日頃のやりとりがきっかけになっています」と話し、外部とのコミュニケーションの重要性を強調。
お客さまからのちょっとした相談に応えられる技術を身につけ、適切な人材となることが求められるとも語り、参加者は技術発表会への意識を新たにしました。

「VBAとRPGの連携」

ソリューション開発2部 S.H 入社3年目 20代 女性エンジニア

最初の発表者であるソリューション開発2部のS.Hは、オフィスビルの清掃を手掛けるT社の「勤怠データ管理システム開発」の事例を紹介。
さまざまな場所で清掃作業をするスタッフのASでの勤怠データの計算は、手作業で行っていたこともあり、とても面倒でした」と、清掃作業員の勤怠管理現場での問題点を紹介し、実際のシステム開発の経緯などについて述べました。これまで手作業・手計算で行っていたASでの作業をExcelでフォーマット化することで、誰でも簡単に利用できるようになったことが、今回の開発の特徴。手入力にも対応しながら、ASの操作や手計算を不要にしました。デメリットとしてRPG、VBA、SQLの知識が必要な点も上げながらも、「Excelを帳票として使いたい機能に適しているので、計算を伴う入力が必要なほかの案件にも大いに適用できます。
誰でも簡単に帳票などが作成・修正できるようになることは、汎用性・拡張性の向上にもつながるはずです」と、今後の可能性の大きさも語りました。

「IBM iのモダナイゼーション」

ソリューション開発2部 S.Y 入社4年目 40代 男性エンジニア

「既存のプラットフォームで新しいことをする、ということを考え、R社とプロジェクト・チームを結成して、IBM iのモダナイゼーションに取り組んできました」と発表を始めたのは、ソリューション開発2部のS.Y。現在あるIBM iの資源を活かし、IBM iとオープン系プラットフォームの垣根を低くすることを目的としたチームは、半年以上の時間を掛けてプロジェクトに取り組みました。
実現したプロジェクトは、IBM i上にあるデータの分析・可視化、IBM i上で分析結果をExcelシートとして出力し、これらの処理をRuby(JRuby)言語を使用して行う、というもの。
現状分析、考慮点、実行環境などとともに、プロジェクトごとの流れや例を紹介しながら、今回の取り組みから得られた教訓、課題、展開まで詳細に語りました。
「分析・可視化、出力、Ruby(JRuby)言語を使用しての処理は実現できました。これからも、さらにデータ分析の機能を増やして深堀りを可能にしていきたいと思います」。

「IBMユーザー・シンポジウム参加レポート」

ソリューション開発3部 T.A 入社9年目 30代 女性エンジニア

ソリューション開発3部のT.Aは、2017年5月18・19日に開催されたIBMユーザー・シンポジウム第55回京都大会に参加して得た知見を社内に紹介しました。
食肉などを扱うN社の実例を紹介した「製造現場におけるタブレットの活用」や、食品倉庫の温湿度管理についての実例「loT・Bluemixを用いたリアルタイム温湿度監視システムの構築」という、シンポジウムで発表された2つの論文についてのほか、ロボット学者・石黒 浩教授の特別講演の内容を発表。
「講演は、『人間型ロボットと未来の社会』がテーマでした。ロボットが仕事をするようになる100年後の未来は、人間は教育により時間を掛けられるようになるというお話が印象に残っています」。
資料だけではなく発表というかたちで論文にふれることで、より理解度が増すことを伝えました。
また、「Bluemixの活用に注目していかなければ」、など、今後の業務に活かすための発見も多かったことも伝えていました。
締めくくりでは、昨年に自身が参加するチームが「IBM Watson事業部長賞」を受賞した「U研ハッカソン」が今年も開催されること、テーマが「地方創生」「ライフワークバランス」であることを告知。
積極的な参加を事業部のメンバーに向けて呼びかけました。

「RPGパフォーマンス改善フィードバック」

ソリューション開発2部 S.T 入社11年目 40代 男性エンジニア〈テクニカルスペシャリスト〉

パフォーマンス改善の要望があった、T社の配送予測システムのオンライン照会、バッチ処理といったプログラムに、プログラミング技術の観点からサポートを行ったソリューション開発2部のS.T。改善に向けた試行錯誤を詳細に発表しました。
取り組んだ改善策は、「データの集計はSQLで行う」、「サブプログラムはSETON LRしない」、「LOOKUPではなく%LOOKUP()+ASCENDを使う」、など6項目。項目ごとに、検証の理由、検証前後のプログラム画面や処理時間のグラフ、結果の分析、注意点を並べて解説しました。
「RPGのパフォーマンス改善作業の全てといっても過言ではありません」と語るほど重要視したのは、最初に開始した「データの集計はSQLで行う」という作業です。
これまでSETLL+READEによって行われてきた日別データ集計をSQL(SELECT INTO)に変更することで処理時間は大幅に短縮。
SQLが年々、拡張され続けているのに対してREAD命令による処理時間は変化していないことや、集計やテーブル結合を伴う処理ではネイティブレコードI/OよりもSQLの機能が圧倒的に高速であることを説明。また、「サブプログラムはSETON LRしない」では、サブプログラムの呼び出しパフォーマンス向上には、SETON LR命令を記述せずRETURNする手法があること、加えてILEのバインディング機能を使用すると良いことを伝授しました。
まとめとして話したのは、さらなる研鑽も伺わせる内容。
約90分掛かっていたパフォーマンスは15分ほどに改善されたとの報告もありましたが、お客さまの描く理想はさらに高いレベルのものであることを伝えました。
「努力なくして向上なし、ですね」と締めくくった発表に、参加者は新たな技術開発への意欲を感じた様子でした。

「AngularJSによるWebページ実装」

ソリューション開発3部 M.Y 入社2年目 20代 男性 プログラマー

ソリューション開発3部のM.Yは、JavaScriptのクライアントサイドで動くフレームワーク・AngularJSについて発表しました。SPAの開発を得意とするAngularJSについて、AngularJSで開発したアプリケーションについて、開発時のメリット・デメリット、PHP+Zend+Smartyとの比較などを紹介しながらも、「多機能ではありますが、バージョンごとに別物になってしまい、以前できたことができなくなることも。導入には慎重になる必要があります」とまとめました。引き続きフレームワークの研究・評価を続けていくとのことです。

技術発表会を終えた社員の声

VBAについて、もっと社内で共有したいと思っていました。
技術発表会を有効に活かすことができました。

ソリューション開発2部 S.H 入社3年目
20代 女性エンジニア

モダナイゼーションは、自分が進んで取り組んだプロジェクトでした。発表の場があり、皆さんと共有できて良かったと思います。

ソリューション開発2部 S.Y 入社4年目
40代 男性エンジニア

ほかの方が取り組んでいる業務について知ることができました。パフォーマンス改善などは、とても参考になりました。

ソリューション開発3部 T.A 入社9年目
30代 女性エンジニア

ほかの方の発表のレベルが高くて驚いた面もありましたが、自分の発表も興味深く聞いていただけた様子で安心しました。

ソリューション開発2部 S.T 入社11年目
40代 男性エンジニア〈テクニカルスペシャリスト〉

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